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2006年6月13日 (火)

【Benjamin】

Benjamin(ベンヤミン)(人名):ベンヤミン。英語読みだとベンジャミン。聖書にもベニヤミンなどという表記で登場する。ヤコブの末子であり、最年少者や末の息子を指してBenjaminと言うこともあるらしい。

わたしは、人の名前に結構興味があって、そのせいか昔から人の名前は覚えるのが早かった(と言われていた)。それはドイツに行っても同じで、人の名前は1回会えば覚えていたりしたので、その点で得したこともあったりする♪この表題のBenjaminというのは、わたしにとってはどこか耳触りの良い名前で、理屈でなく「好き」な名前のひとつだ。

さて、ドイツの知人の息子でBenjaminくんが居た。当時はまだ小さかった。3才か4才かぐらいだった。

ある時、そのBenjaminくんのお母さんを含めて数名で、別の知人宅を訪問していたときのこと。Benjaminくんがトイレに行くと言う。お母さんが一緒に行こうとしたら、彼は「Ich kann allein~!(ひとりで出来るぅ~!)」とお怒りのご様子。結局、お母さんがドアの外で待って、Benjaminくんはひとりでトイレに入っていった。

わたしが4才の頃の記憶では、「ひとりでトイレ」はOKだったような気がするのだが、他人の家でもあるし、もっと別な理由があったのかも知れない。(まあ、わたしがご幼少の頃は、いわゆる「ぽっ○ん」だったから、簡単だったのだが・・・)

しばらくすると、お母さんがしきりに息子の名前を呼んでいる。

「ちょっと、いつまで入ってるの?もう済んだでしょ?出てらっしゃい!」

トイレからはなにやら聞き取りにくい返事が返ってくる。彼が出てくる気配はない。

「ちょっと、Benjamin!あなたIngeの家のトイレに住むつもり?出てらっしゃい!!」

Benjaminの返事は一向に何が言いたいのかわからない。泣いているらしい。そして、やっと聞き取れた返事:

「Es geht njet!(ドアが開かないよ~!)」

大人の真似をして、トイレに入って鍵をかけてひとりで用を足して出てきたかったのだろうか。他人の家で、ちょっと格好つけたかったのかもしれない。しかし、自分でかけた鍵が開けられなくなったのだ。自分の家のトイレとは仕様が違うだろうしね・・・・・

そうなると、お母さんが慌て始めた。皆がわらわらとトイレ前に集合する。

「か、鍵が・・・・・」

母は狼狽える。そこでわたしが日本人の名誉のために、お助けさせて頂いた。

「お金が必用ですが」

「い、いくら?」

「1ペニヒありますか?」-----(1ペニヒは当時のドイツ通貨の最小単位)

「1ペニヒ?足りるの、それで?」

「多分ね・・・」

そしてわたしは、1ペニヒ硬貨を受け取ると、ドアのノブの下についているスロットに硬化を挿入してくるっと回すと、ドアは開いた。ま、つまり、最近のトイレのドアは、こうすると外からも開くようになっているものが多いのだが、当時は少なかったのか?それともそんなこと誰も考えなかったのか?とにもかくにもBenjaminは無事に救出された。1ペニヒは返却された。安い救出費用だった。

「Benjamin、だから言ったでしょ!」

と、お母さんは恥ずかしいやら、腹立たしいやらで、お小言モードにはいる。Benjaminも負けてはいない。

「始めからそうするつもりだったんだってば!」

「泣いてたくせに!だったらもっと入ってる?おトイレの住民にでもなれば?」

「Es genuegt・・・(もう気が済んだ・・・)」

そして、みんなで「ほほほ」と笑った。

Benjamin くんが、「便所民」になったと言うオハナシでした。

m(_ _)m

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コメント

樅の木さん、こんばんは。「ベンヤミン」という名前には、私も思い出があります。私のブログでも書いたことなのですが、ドイツにいた頃、いつもバス停で一緒になったニコラス君という少年がいました。彼はいつも、「Onkel Benjaminがね・・・」と話しかけてくれるのです。結局、その「ベンヤミンおじさん」が何者なのか最後まで分からなかったのですが、毎回会うたびに繰り返すので、とにかくスゴイ人物に違いない!と思っていました。まさか「便所民」おじさんだったワケではないと思いますが・・・ナゾです。

投稿: ありちゅん | 2006年6月13日 (火) 23時15分

ありちゅんさん、

そうですか、ニコラス君のBenjaminおじさん・・・時系列から言っても、「便所民」はまだまだ若いはずだから、同一人物ではないでしょうね(^m^)

ニコラス君、Onkel Benjamin が大好きだったんでしょうね♪

(しかし、「便所民」の方は、10年以上も経ってから、10000km離れた国で、自分がこのように呼ばれているなんて、想いもしないでしょうね。わたしも、ドイツのどこかで「Der Mann von Holden」とか呼ばれているかも知れません・・・謎爆)

投稿: 樅の木 | 2006年6月13日 (火) 23時31分

樅の木さん、はじめまして。みみと申します。ドイツ語はほとんどしゃべれないのですがドイツにちょこっと住んでたことがあるのでありちゅんさんのブログから飛んできました。私は子供(当時5歳)がいたのですが人の家でトイレにいくとき、ガソリンスタンドのトイレを子供がかりる時は「ドアを閉めないで」と注意しておきました。ドイツ人の子供も同じなんですね。私のブログに名前の疑問とおトイレネタをアップしてみたのでよかったら来て下さい。

投稿: みみ | 2006年6月14日 (水) 19時10分

Der Mann von Holden...ナゾですね。何でしょ?

投稿: ありちゅん | 2006年6月14日 (水) 23時18分

みみさん、

いらっしゃいませ!先ほどブログを拝見しました。ドイツでの生活経験がおありなのですね。こんなところでよろしければ、またお越し下さいね♪


ありちゅんさん、

5月の日記「わたしの犯した間違い」をお読み下さい。○ネタですけど・・・(^m^)

投稿: 樅の木 | 2006年6月15日 (木) 00時34分

Das war lustig! 実は昨日、コメント欄に書く際、Holden をHoden と書いてしまって、「やべっ ありえないタイプミスしちゃった」と、あわてて「l」を加えた経緯がございます~。樅の木さん、前世はモーツァルトだったりして・・・?

投稿: ありちゅん | 2006年6月15日 (木) 07時10分

ありちゅんさん、

Mozartって「Holden系」というよりは、「クロアチア戦で唯一のゴールを決めたあのブラジルの選手○○系」じゃないですかね?実は、Mozartが、かのBaesleに宛てた手紙の翻訳を仕事でやったことがあるんですよ。Deutsche Schriftからの翻訳。


>樅の木さん、前世はモーツァルト

もしかすると・・・・・
わたしの誕生日って、Mozartの命日と同じなんですよ~。

投稿: 樅の木 | 2006年6月15日 (木) 08時38分

あはは・・・そうですね、どちらかというと、あっち系かも(すぐ分かるところがスゴイ!)。だけどあの選手、イケメンですよね。ドイツで笑われてないかしら。

私もあの手紙、一部だけど訳したことがあります・・・訳していてモーツァルトへの敬意がさらに増していくようでした。あれはやっぱり天才だ!と。

投稿: ありちゅん | 2006年6月15日 (木) 08時49分

ありちゅんさん、

>だけどあの選手、イケメンですよね。ドイツで笑われてないかしら。

絶対笑われてると思います(爆)。特に子供から。
ドイツの知人の息子さんが、南米にある「チチカカ湖」、ドイツ語ではTitikaka Seeと言っているようですが、これを「T」を「P」に変えて発音して、自分でウケて転げ回っていたことがありました(^m^)

今年はMozartイヤーだとか言いますが、そうすると、あのBaesleへの手紙も例年以上に脚光浴びてるんでしょうね。

投稿: 樅の木 | 2006年6月15日 (木) 15時34分

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