« 【Instandsetzung】 | トップページ | 【Es ist vollbracht】 »

2006年8月 1日 (火)

【Kaese Fondue】

Kaese Fondue (ケーゼ フォンデュ) ():チーズフォンデュ ・・・・・これは、このところすっかり有名になっているスイス料理。解かしたチーズ x 白ワイン にパン片を浸けて食べる。ブルゴーニュ風は、熱した油に肉片を浸して食べる。つまり、しゃぶしゃぶの親戚やね。(スチームボートも入れたって!)。ケーゼはれっきとしたドイツ語だが、フォンデュは何語?フラ語かな?スイスは言語の坩堝やからね。

先日、わたしのリクエストで、結婚して初めて自宅でチーズフォンデュを作って食べた。なかなかいける。ま、「チーズフォンデュの素」とかあるし。簡単で美味しいのだから、日本にも急速に広まったわけだ。

ドイツ暮らしの1年目か2年目。まだ独身。ひとりでクリスマスを過ごす私を、あるドイツ人の知人が自宅に招いてくれた。彼らからすれば「クリスマスを独りで過ごすなんて、寂しすぎる!あり得な~い!」と思って誘ってくださったのだろうと思う。有り難い。

わたしの両親ぐらいの年齢のご夫婦だ。わたしと同年配の娘さんと息子さんが居る。娘さんはイギリス人と結婚していて子供も1人居る。息子さんはまだ独身だった(それからあとも、可成り長いこと独身だった)。そこにその家族の知人のご夫婦とその10代のお嬢さんひとりが加わって、合計10名でクリスマスの食卓を股間だ、じゃなくて囲んだ。その時に、生まれて初めてこの「チーズフォンデュ」を口にした。いや~、美味しかった&楽しかった。

これは、金属製の串を手に、パン片を突き刺して鍋に突っ込んで「くるくる」っとやって食べるだけ。気取らないで良い料理だ。ドイツに住んで、ナイフとフォーク&スプーンについては数々の経験を積んだが、やっぱりこういう型式が肩がこらなくて良い。

「今夜のメインディッシュはチーズなんだ。だからワインも白なんだ」と、ホストであるその家のご主人が、日本人であるわたしにドイツの文化を丁寧に説明してくださる。「知ってます~」などと口走ることはしないで、有り難く拝聴していた。そもそも、外国語でのコミュニケーションだから、日本語ほど自由に使えないので、相手の話をよく聴く。真剣に聴く。なぜそう言ったのかを考えながら・・・・その結果、コミュニケーションが良好になるということになるのだ。日本語だったら、適当に聴いていても何とかなるところだが、外国語なので相手のひと言たりとも疎かにしない姿勢で聴く。コミュニケーションが良くなるのは当然の結果なのかも知れない。

さて、そのフォンデュ鍋には、耳みたいなモノが付いていて、そこも加熱される。そこで、薄切りのハムだの野菜だのを焼いて添え物にして食べた。やっぱり、パンとチーズだけでは彼らは満足しない。耳のようなパーツで結構肉を焼いて食べていた(わたしもね)のを覚えている。

食後はBleigiessen(ブライギーセン:鉛流し)という遊びをした。これは、金属製の柄杓の曾孫みたいなモノに鉛の塊を入れて蝋燭の火で熱して溶かし、それを容器の水の中に注いで固まらせ、その形を見て次の1年の運勢を占うというもの。あんまり良い卦は出なかったが、(へえ、こういう占いもあるんだな)と思った。古代の日本では鹿の骨を焼いて投げて云々って占いがあったらしい。

その後、Mensch aergere dich nicht (メンシュ エルゲレ ディヒ ニヒト:怒ったらあかんで~(意訳)) というゲームをして遊んだ。4人で行う双六のようなモノだが、これが結構熱くなるのだ。

「これをやると性格が出るのよね」と奥さんが言った。やってみるとその通りだった。ドイツの家庭では、初めて自宅に招いた人とは必ずこのゲームをして、相手の性格を見極めてから深く付き合うのかどうかを決めるのではないか?という推測が私の心の中で生まれたが、真相を知るには至らなかった(爆)。が、そのご家庭には以後も何度か呼んで頂いたので、どうやら日本と日本人の名誉は守れたと思う。

その後は、知人の知人ご夫婦のお嬢さん(素朴&健康&明朗快活+キレイ)が、ギターを抱えてじゃんじゃか弾き語ってくれた。Alles was atmet, alles was lobt (すべての生きとし生けるもの、すべての生命を讃える者)っていう題名からすると、キリスト教的な出自の歌なのかも知れない。軽快で気持ちの良い歌だった。わたしも何か歌えと言われたので、日本代表「浜辺の歌」(ドイツでも有名!)と、ドイツ代表「Tannenbaum」(樅の木・・・・・当時から好きだったので&クリスマスだし)を歌った。

独りでひっそり過ごすはずのクリスマスが、知人ご夫婦の思いやりを得て、とても楽しい夕べになった。チーズフォンデュは、わたしにとっては、こんな想い出がまつわるラブリーな食べ物なのである。また作ろう♪

|

« 【Instandsetzung】 | トップページ | 【Es ist vollbracht】 »

エッセイ」カテゴリの記事

コメント

樅の木さんおはようございます。私もチーズフォンデュは思い出のある食べ物です。(日本でですが)私たち家族はいつもドイツ人の方のおうちに招かれるいわゆるゲストだったのでホスト役のご主人やゲストみんなでやるゲームや歌などで人の温かみを感じました。こういうときは本当にギターの1つでも弾けたらとかピアノで1曲弾けて披露できればとよく思ったものです。樅の木さんの歌声ならみなさん満足されたのではないでしょうか?

投稿: みみ | 2006年8月 2日 (水) 09時02分

みみさん、

こんにちは。ドイツ人のご家庭に招かれると、食事&ゲーム&音楽って言うのは、可成りの定番なんでしょうか?異国の友が出来るというのは良いものですね♪

招かれたはいいものの、まだ付き合いが浅いと言うときなど、歌は結構な武器になりました。信仰の篤いご家庭などでは、賛美歌をハモってくれたり(もちろん楽譜見て一緒に歌いましたが)して、言葉や文化の理解の足りないところをうまくカバーしてくれましたね♪

投稿: 樅の木 | 2006年8月 2日 (水) 14時51分

樅の木さん
私も一度、ピアノを弾かされました。恥ずかしかったーーー(上手くないのです)日本では猫も杓子もピアノを習いますが、ドイツの人って、ピアノを習う場合はそれなりの覚悟で習う方が多くないですか?

そうそう、大学生の頃、学科のツアーでホームステイした際、学生たちで歌を披露しました。それがですねー 私たち素人なので、歌う際の発音が悪かったらしく、笑われてしまいました。「L」と「R」が変なので、「Röslein,Röslein,Röslein roooooot~ Röslein auf der Heide.」で失笑を買ってしまいましたとさ。

投稿: ありちゅん | 2006年8月 2日 (水) 16時20分

ありちゅんさん

お、ピアノ聴いてみたいある(笑)。
ドイツの場合、クラシック音楽の市民権が可成りのレベルですから、子供でもモティベーション高いみたいです。

「荒野で小さな宝くじをハンダ付け」?
これはシュールですね(笑)。でも、わたしの「H●den」よりはずっとマシですね(^^;)

投稿: 樅の木 | 2006年8月 2日 (水) 17時37分

樅の木さん
不躾な質問で恐縮ですが・・・もしかして新婚さんなんでしょうか?結婚して初めてフォンデュを召し上がったって・・・。だとしたらアツアツですね♪

投稿: ありちゅん | 2006年8月 5日 (土) 09時14分

ありちゅんさん、

遅婚でしたがもう新婚ではありませんよ(^^)/
アツアツは、チーズフォンデュがアツアツだったのでありまして、夫婦の方は可成り「こなれて」来ておりますです(笑)。仲良くやっておりますけど♪

今まで、家でフォンデュを作らなかったのは、大きな土鍋しかなくて、フォンデュ2人用に(我が家は子供が居ませんので)丁度良いのがなかったので。(外では食べてます・・・^^;)

投稿: 樅の木 | 2006年8月 5日 (土) 09時23分

チーズフォンデュ、ツマと子供たちが大好きです。たしか春にやったなぁ。野菜や食パンをちいさく切ったものを串に刺してむしゃむしゃ食べました。パパはなんかちょっと物足りなかったけど、みんなが喜んでいたのでよしとしました。

投稿: なすび | 2006年8月10日 (木) 17時22分

なすびさん、

家族でフォンデュ、楽しいでしょうね。でも、あれで満腹しようと思ったら、かなり食べないと・・・(笑)。ソーセージなんか添えて、そのまま食べたり、小さく切ってチーズ付けたりするのも良いですね。

投稿: 樅の木 | 2006年8月10日 (木) 21時11分

すみません、思い出したら書かずにはいられない性分で。

チーズフォンデュ、あれって火力が強いとヤバいですよね。新婚の頃、夫婦で目上の方のお宅にお呼ばれしたときに出していただきました。ところがですねー 全然いただいていないうちに鍋からケムリが・・・ちょっと濃すぎたんですね、チーズの濃度が。あわててワインとか入れて薄めたんですが、ジュ~~~ジュワワワワ~~とか音がして、Zu spät. これが友達同士だったら、「やっべーー焦げたーーー」とか騒いで笑い話になるのですが、すっごくお上品で冗談をあまりおっしゃらないご夫妻だったので、 「これは困りましたな」とかおっしゃるので、こちらもギャグを飛ばすわけにもいかず、なんだか本当に困りました。peinlich って、ああいう状況を言うんですね~

投稿: ありちゅん | 2006年8月11日 (金) 10時19分

「このチーズの焦げたのが美味しいんですよね!」と出来れば良かったのでしょうが、相手が目上だと、しかも真面目だったりするとムツカシイものがありますよね♪どうやって解決したのですか?

我が家のも、多少の焦げはでましたが、煙が出るところまでは行ってなかったので、最後に「お焦げ」も美味しく頂きました♪

投稿: 樅の木 | 2006年8月11日 (金) 13時45分

はい、ムツカシかったです。奥様(「奥さん」「嫁ハン」じゃなく、「gnädige Frau」という言葉がピッタリな方)が、その後もワインを鍋に注ぎいれていましたので、確かそのままいただいた記憶が・・・。何ともお酒っぽいフォンデュになりました。ジュ~ジュワワワワ・・・ブクブクブク・・・(当時を思い出し、実況中継)

投稿: ありちゅん | 2006年8月12日 (土) 14時52分

ありちゅんさん、

そうでしたか・・・ご愁傷様です。ワインフォンデュになったのですね。教育熱心な目上の方だから、「やってはいけないこと」、「やっちまったら超ハズカシイこと」を教えて下さったのですね♪

投稿: 樅の木 | 2006年8月12日 (土) 18時00分

この記事へのコメントは終了しました。

« 【Instandsetzung】 | トップページ | 【Es ist vollbracht】 »