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2006年11月 6日 (月)

【Irischer Kaffee】

Irischer Kaffee (イーリシャー カフェー) (男):アイリッシュ・コーヒー ・・・・・ アイルランド産ウイスキーの入ったコーヒー クリームを浮かべる

阿刀田高さんの短編集に「コーヒー党奇談」というのがある。
短編が十二本収録されていて、その最初の一本が文庫と同じ表題のものだ。どの話も面白いのだが、この第一話にこの日記の表題のアイリッシュ・コーヒーが出てくる。コーヒーや紅茶にウイスキーなどの強い酒を入れる飲み方があるのは、小学生の頃から知っていたが、アイリッシュ・コーヒーは飲んだことがなかった。

阿刀田氏の短編には、濃いめに淹れたコーヒーにシュガーを混ぜ、ワンショットほどのアイリッシュ・ウイスキーを入れ、細長いグラスに三分の二ほど入れてその上にクリームを乗せると書いてあった。作中の登場人物は、これを飲んで一気に疲れが取れたと言う。阿刀田氏も同じような体験をしたのかも知れない。飲む人の体調にもよるのだろうとは思うのだが、この作品を読んで、いつかこのアイリッシュ・コーヒーを飲んでみたいと思っていた。

最近は、昔のような「純喫茶」や「こだわりのコーヒー店」みたいなものはほとんど見かけなくなった。採算が取れないのか、都会のど真ん中とか、立地の良さそうな場所にしか、その手の店は見つからないように思える。で、田舎住まいの身には、アイリッシュなどというオタクっぽいコーヒーを置いてある店に入る機会が、実はなかなかなかったのだった。これが実現したのは、花のお江戸は銀座でのことだった。Ginzaですよ、ギ・ン・ザ(笑)

わたしにとって銀座とは、ヤマハであり山野楽器である。有楽町駅、または新橋駅で降りるときは、銀座で楽譜かCDなど、音楽的買い物をする。それ以外の目的であの駅に降り立つことはない。そして、一歩銀座に足を踏み入れたら、日が暮れる前にその結界から出てくることにしている(笑)。

ある時、いつものように銀座で音楽的買い物をした後、某猛獣の名を冠した某所で昼ビールを飲み(オフだから良いのだ)、その後コーヒーを飲みたくなったのであった。で、その某猛獣の名を冠した某所から有楽町駅に向かって歩きながら、コーヒー店を探した。探さなくても、いくらでもあるのだが、少し裏通りに入って探してみた。すると、あるビルの4Fぐらいに、よさげなコーヒー店があるのがわかったのでそこに入ってみた。

静かな店の筈なのだが、わたしの座ったテーブルの隣にはオバサンが2名居てなにやら喧(かまびす)しくお話ししていらっしゃったのでちっとも静かではなかった。少し後悔した。オバサンだってひとりだったら普通はうるさくないのだ。しかし、2名居るともうダメだ。まあ、居酒屋にオヤジがいる場合は、ひとりで飲んでいてもうるさい可能性があるから文句は言えない、と思ってメニューをめくると、そこにアイリッシュ・コーヒーを見つけたのだった。

(ここ来て正解やん♪)

迷わず注文した。ま、銀座なだけにお値段が1500円とか書いてあったけど(^^;)
しかし、中学生になりたての頃、街の屋台でたこ焼きをひと舟かって、店のおばちゃんから「にひゃくまんえん」と法外な金額を請求されたときも、慌てず騒がず、顔色ひとつ変えずに、財布から100万円玉を2個取り出して、粛々と支払いを済ませたという伝説を持つこのわたしが、たかが、せ、せ、せ、1500円程度のコーヒーでビビるわけがないではないか。銀座がナンボのもんやねん。

さて、わたしの席に運ばれてきたアイリッシュ・コーヒーは、グラスではなくカップに入っていた。香りは良い。ただ、ビールを飲んだ後のせいか、コーヒーとウイスキーの味と香りの組合せにも、あまり感じるところがなかったような気がする。今度は、素面で行かなければなるまい。

老後の趣味(?)に、コーヒー道にでもはまってみようかと考え中の樅の木であった。

注)実は、文中のたこ焼きの値段については記憶がもひとつ定かでありません。もしかしたら「はちじゅうまんえん」だったかも知れませんが、まあ、法外な金額であることに代わりはありませんね。また、「素面」を「すっぴん」とお読みになる女性が時々いらっしゃいますが、これはもちろん「しらふ」と読みます♪

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コメント

この時間(14:31)、睡魔が襲ってきて眠いです・・・コーヒー大好き♪ Irischer Kaffee だとさらに眠ってしまいそうですので、Melange か Capucino ビッテ♪

投稿: ありちゅん | 2006年11月 6日 (月) 14時33分

す、すみません・・・スペル違ってました。
cappuccino でした。

投稿: ありちゅん | 2006年11月 6日 (月) 14時35分

ありちゅんさん♪

眠いときは眠るしかないですね(^^)
わたしは、眠ることを前提に仕事用の椅子を買いました♪

投稿: 樅の木 | 2006年11月 6日 (月) 18時58分

大阪(阿波座)に出張したとき、出張先のそばで屋台のたこ焼きがあったのですが、さすが本場だ!と思ったのは20個入りで150まんえんだったこと。150円も安いが、20個もあるのもすごいと思いました。やや小ぶりではありましたが、缶ビール飲みながら、満腹になりました。

投稿: なすび | 2006年11月 6日 (月) 20時57分

なすびさん♪

それは安いですね!ちゃんとタコ入ってましたか?
「にいちゃん、タイヤキに鯛入ってるか?なんやったら、鉄板焼きにテッパン入れたろか!」とか言うておばちゃんから気合い入れられたのではないですか?

いや、20個入りというのはありまっせ。遠き日の記憶によると、深めの入れ物にまず12個ぐらい入れてソース塗ってかけるものかけて、それからその上の段に8個ぐらいを乗せて同じようにするという技ではなかったかと?

投稿: 樅の木 | 2006年11月 6日 (月) 22時09分

アイリッシュ・コーヒーはカクテルに分類されることもあるようなので、そっちのお店のほうがあるかもしれませんね。

# 関西在住だけどタコヤキの話に付いていけない…。

投稿: takuya | 2006年11月 6日 (月) 22時13分

takuyaさん♪

そう言えば、あの1500円の店、ウイスキーの量が少なかったのかも知れないと言う疑いもあるのですよ。ワンショット入っているのなら、もう少し味がしても良いような気が・・・それとも、値段でビビって味がわからなかったのかな?

># 関西在住だけどタコヤキの話に付いていけない…。

なんですとっ?(爆)

投稿: 樅の木 | 2006年11月 6日 (月) 23時34分

そないいうたかてたこ焼きもお好み焼きもべつだんうまい食いもんや思われしまへんのですわ。明石焼はええですな。あれはたまに買うてきて食べます。

投稿: takuya | 2006年11月 7日 (火) 00時35分

ああ、明石焼きも美味しいですね。
こっちでは、しかしどこで買えるかな???

投稿: 樅の木 | 2006年11月 8日 (水) 01時04分

いまどき、どこでも、ことに東京辺りならありそうですけどね。

しかしやっぱり関西語は難しくてダメですね。インチキなドイツ語しゃべっても大目に見てもらえるけれど、インチキな関西語は通りません。だから僕は普段一切使わないんですよ。

投稿: takuya | 2006年11月 8日 (水) 06時30分

takuyaさん

お生まれはどこか他所の方で?

投稿: 樅の木 | 2006年11月 9日 (木) 12時55分

はい、パプア・ニューギニアです。

投稿: takuya | 2006年11月 9日 (木) 22時31分

要するに関西以外やと (^^)

投稿: 樅の木 | 2006年11月10日 (金) 09時59分

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