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2007年6月 4日 (月)

【Fiore】

Fiore (フィオーレ) (男:イタリア語):花、華 ・・・・・ イタリア語の見出しとはわれながら驚き。花ではあるが、なぜか男性名詞。昨日オンステさせて頂いたコンサート、およびその後援団体の名前に使われている言葉。

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つくばオペラフィオーレという組織があります ( http://www.tsukubaoperafiore.com/ )。これは茨城県のつくばに本拠を置く組織で、茨城県南声楽家集団というサブタイトルも付いています。昨日オンステさせて頂いたコンサートは、このオペラフィオーレが主催したコンサートで、出演されたのはその中心的なソプラノの田中宏子さんです。ピアノはわたしの所属する合唱団でもお世話になっている中山ちあきさん。そこに藤原歌劇団のテノール田代誠さんをゲストに迎えて行われたコンサートでした( http://www.tsukubaoperafiore.com/2007/Ichirin.html )。ソロだけでなく、合唱も付けて華やかにと言うことで、「コーロ・フィオーレ」と銘打って合唱団が組織され、ピアノの中山ちあきさんからお声がかかり、わたしもそこにお呼び頂いたという次第です。

これは、クラシックを気軽に楽しもうというコンセプトのコンサートで、「踊り明かそう」、「慕情」、「Be my love」、「武田の子守歌」などのようなポピュラーなものをならべた第1部と、オペレッタの名曲を並べた第2部で構成され、合唱は主に第2部で歌いました。オペレッタというのは、まことに楽しいもので、わたしは前から興味があったのですが、こうして生きているうちにそれを舞台で歌わせて頂く機会に恵まれるとは思ってもいませんでした。一介のアマチュアでしかないわたしですが、長生きしているとこういう機会にも恵まれるのですね。

クラシックの声楽のプロの演奏を生で聴くというのは良いものです。自分も同じように歌えそうな気になってしまうのですから。で、やってみると当然てんでダメだったりっしますがね。「自分でも出来そうな感じがしてしまう」というのは、取りも直さず自分がそれを聴いて「あのように歌えたらいいな♪」と感じるということではないかと思います。そこがプロなのでしょうね。田中宏子さんはソプラノですし、田代誠さんはテノールですし、そもそも今まで費やしてきた練習量とつぎ込んだお金が段違いだし、そこに天分というものも付け加わって来るのですから、アマチュアのオヤジバリトンのわたしがどう頑張っても同じように歌えるわけはないのですが、プロの歌というのはそれに引っ張られてついついいつもよりちょっとだけ上手く歌ってしまえるというものなのかも知れません。「歌いたい」と言う気持ちにさせられるとでも言いましょうか。

このコンサートの主役はもちろん田中宏子さんなのですが、合唱団に参加した男声8名は結構おいしいところを頂きました。ひとつは、先の日記にも書きましたが、ツィーラ―のオペレッタ「観光案内人」の『美しき懐かしきドナウの街』というアリアで、これにはソプラノのソロに男声合唱が絡むのです。本番前はかなり心配されたこの曲の合唱パートも、本番ではなんとかなったようでやれやれでした。

そして、もっと美味しかったのがその後で歌った、レハールの名作「メリー・ウイドウ」の「七重唱行進曲」=「女・女・女のマーチ」です。これは7人の男が(まったく女というのは素敵で扱い辛い・・・!)と歌うとてもとても有名な曲です。わたしはこれを本場で聴いた経験がないのですが(と言うより、録音でも全曲は聴いたことがなかった・・・・^^;)、終演後のカーテンコールでは、オーケストラがこの曲を演奏し、出演者がラインダンスなどを踊っているとか。これを無理矢理日本の文化に置き換えるなら、あの勧進帳の名場面のようなものなのでしょうか???つまり、誰もが知っていて、何が起こるのか分かり切っているのにみんなそれを楽しみにしているという、お約束の名場面・・・・・

この有名な曲を、当日合唱で参加した男声8名で歌わせて頂きました。で、曲中、歌いながらちょいと踊ったりもしたわけです。練習はあんまりしませんでした。どうせぴたっと揃うわけでもないし、ぴたっと揃う必要のある場面でもないし、振りを覚えるところまで・・・・・でしたね。お客さんもまさか、脇役がこう言うことをするとは思っていなかったのでしょう。うけました(o^-‘)b

美味しいところをいっぱい頂きましたが、歌っていていちばん気分良かったのは「メリー・ウイドウのワルツ」でした。あの名旋律。レーソラーシレーソラーシドーーシーーラーーーーー(全角1個=4分音符)。これが最後ということもあって、思う存分声を出させていただきました。

さて、わたしは通常はつくばにあるクラシックの宗教曲をもっぱらに演奏する合唱団で歌っています。そこでは、なにしろ「合唱」ですからひとりの声ががんがん主張してはいけないので、パートの声がひとつの音になることを目標にして歌っております。上手く行っているとは書いていませんからね、目標にしております。しかし、このオペレッタの抜粋を歌うというシテュエーションでは、そう言う歌い方だと「つまらない」と言われました。そりゃそうでして、オペレッタなどで舞台にいる人はそれぞれが何らかの役を持っているわけですから、合唱のパートを歌うという感覚ではなく、(たとえ端役の端役でも)その役を歌い上げると言う感覚で臨むべしと言うことでした。

この感覚に入るスイッチを見つけるのに、わたしの場合練習数回を要したと思います。すべて終わった今では、「合唱団ではずいぶんセーブして歌っているのだなあ・・・」と思います。これは善し悪しではなく、そう言うものなのですがね。やはり、歌は思う存分声を出し切って歌うのが気持ち良いと思います。合唱には合唱の楽しみ方楽しませ方がありますし、わたしはそれが好きなのですが、こういうコンセプトで歌うのも楽しいものだと感じました。

さて、コンサートもさることながら、終演後はもっと楽しいのが普通です。

17時過ぎに終演し、それから片づけなどをした後、ホールの楽屋で全員参加の打ち上げをして、それから近くのビストロで二次会、そして、そこからまた脚を伸ばして近くの居酒屋で三次会という流れになりました。三次会終了は25時ごろで、わたしの呼んだ代行タクシーが「P」に来てくれたのは26時頃、帰宅はその30分後ぐらいでした。当日の朝は9時集合でしたので、しっかり一日コンサート浸けでした。こういう日があっても良いですね。

さて、二次会、三次会と進むに連れて人が少なくなっていったのは、仕方ありませんが、プロの音楽家の方に同席して歓談できるというのは、アマチュアの好楽家にとってはこれまた美味しい(?)体験になるのです。これについては、べつの日記にして書くことにしましょう。

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