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2009年2月23日 (月)

【Zu Fuß gehen】 徒歩で行く

Zu Fuß gehen(ツー・フース・ゲーエン)(熟語):乗り物を使わずに徒歩で行く …… 言葉に忠実に言うなら、「脚で行く」あるいは、「徒歩で行く」と書いて「かちでゆく」と読むのが良いかも知れない。要は乗り物に乗らないと言うことであって、移動する際に身体が一時宙に浮くかどうかは問題とされていないらしい。

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 先日、車を車検に出した。前回の車検は自分で検査場に持っていって通したのだが、それでまる半日つぶれてしまった。半日つぶれるというのは、「仕事」という視点からは、ほぼ丸一日つぶれるのに等しい。丸一日みっちり働けば、自営業の場合、車検の工賃プラスアルファぐらいの収入になり得ることを考えれば、自分で通したのが得だったのか疑問符がつくなと思った。今回の車検も、始めは自分で持っていくつもりだったのだが、どうもスケジュールが合いにくく、ディーラーに頼むことにしたのだ。

 とは言っても、期限ギリギリまでぐずぐずしていたので、駆け込み的な車検申し込みとなり、期限には間に合ったが代車がないと言うことになった。 まあそれも仕方あるまい、たまには車のない生活をしてみるのも悪くはなかろうと考え、地元の竜ヶ崎のディーラーに安物のスバルに鞭当てて向かった。

 車検の手続はあっという間で終わった。では帰るぞと席を立ったところで、「駅までお送りしましょうか」と客商売なら当然の台詞があったが、顔に「忙しいからできたら自分で帰ってくれないかな~」と書いてあった。わたしは、権利やサービスを貪る趣味はないので、「いえ、散歩がてら歩いて帰ります」と立ち上がった。嫌そうな顔をした人間に送ってもらいたいなどとは露ほども思わぬ。我は行く、さらばスバルよ。

 この日は、この暖冬にあって珍しく冬らしい日だったので、家を出るときに、この冬ほとんど出番のなかったウールのコートを着て来たので、まあ、冬の冷気を楽しむぐらいのつもりで居た。ドイツ暮らし10年以上であるから、当然、散歩と言えば可成り気合いを入れて歩くものと心得ている。ディーラーを出ると、その隣の家のご主人らしき人が、可哀想にこの寒いのに玄関口で煙草を吸っていた。きっと、この家のカミさんは鬼嫁に違いない。いや、この旦那の年格好からすると、鬼娘も居るかも知れない。

「すみません」

「はい?」

「最寄りの駅にはどう行けばよろしいでしょう?」

「え゙っ? 駅ですか?」

 顔に、(遠いですよ)と書いてあった。記憶ではそうでもなかったはずなのだが。

「はい、竜ヶ崎駅までですけど」

2キロはありますよ」

 2キロの道のりが遠いとは全く思わないのだが、まあ、すぐそこでないのは確かだ。ご主人は、愛想良く道を教えてくれた。わたしは礼を言って、2キロのお散歩を開始した。靴は革靴だったので、4km/hで歩くことにした。そうでなければ6km/hで行くところだ。わたしは、この2段階で歩くスピードをコントロールすることができるのだ。人間も50年以上やっていると、これくらいのさじ加減はできるようになるのだ。2キロの道のりなら30分のお散歩である。久しぶりの運動には丁度良いくらいだと思った。

 風の寒さは平気だった。日頃、一日中パソコンに向かって座っている生活であるから、外気を吸いながら体を動かすのは気持ちの良いものだった。1キロ過ぎるあたりまでは…… orz

 なんと、今までいろんなところを歩いてきたけれど、初めて歩きながら股関節に痛みを覚えた。両方の股関節が、なんだか痛怠い感じになってきた。日頃鍛えていないから、太股や臀部の筋肉が落ちて股関節にかかる負荷が増えたのかも知れない。思えば、20代の頃にはわたしと良く似た変わり者の友人と一緒に、当時の居宅からライン河の畔まで片道9キロ往復18キロを革靴で歩いた(ドイツと言えばライン河。ライン見たさに装備を調えるのも忘れ、その辺のスーパーにでも行くようなノリで出かけたのだった)こともあるわたしが、1キロ歩いたぐらいで股関節痛とは落ちぶれたものだ。しかし、4km/hのペースは守り通し、およそ30分で竜ヶ崎駅に着いた。そして、佐貫から常磐線でひと駅行って牛久駅で降りた。牛久市には「かっぱバス」という格安のコミュニティバスがある。たしか100円均一のダイソー的な交通手段なのだが、便数が少ないのが玉に瑕である。次の便までは2時間ほどある。つまり、「今出たところ」だった。別のルートも考えられるが、そこまでするのも情けないので、さらに40分ほどかかるはずの我が家まで、もう一度歩くことにした。今度も4km/hで行こう。

 やたらテナント募集の看板を掲げた店の多いうら寂しい通りをてれてれと歩いていると、筋肉が目を覚ましたと言うべきか、歩く感触が変わり、股関節の痛みが軽くなった。まだまだわたしの足腰は捨てたものではないらしい。久しぶりに喝が入って、かつての鍛錬を思い出してくれたようだ。まあ、合唱の演奏会で2時間立ち続けて筋肉痛になるくらいだから、大したことはないのかも知れないが、家に着いた頃には、合計1時間歩いた疲れは感じていたが、股関節痛は消えていた。

 そして、中食(ちゅうじき)の後、仕事に取りかかりしばらくすると電話が鳴った。ディーラーからの車検金額の見積もりの連絡だった。ブレーキ系統の修理と、タイヤの交換(内側のワイヤーが出ていたらしい。知らんかった…orz)とで、およそ10万円ほどかかるらしい。まあ、そういう状態だったら、自分で持っていったら点検係のオッさんにダメを出されてむくれていたところだった。ディーラーに頼んで正解だったとは思うけれど、円高でユーロ建ての取引の実入りが少なくなっている時期に、車検10万円は痛かった。 徒歩歩……

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コメント

うちもこの夏に車検なんです。お金かかりますよね~

そういえばドイツ人って、やたら歩きますよね。「ちょっと食後の腹ごなしに散歩でも」と言うから付き合ったら、何時間も延々と歩かされるハメになったことも一度や二度じゃないような。

ドイツの経済、ホントに大変みたいですね…。それでも大臣がbesoffen しないだけマシかも・・・途呆呆…。

投稿: ありちゅん | 2009年2月23日 (月) 15時13分

ありちゅんさん♪

第九の替え歌で;
Wir betreten Feuer trinken

Wir bewtrinken Feuer treten
になったのがありますが、N元大臣もやりますねえ。マスコミの重箱つつきも嫌ですが、あれはどうしようもない orz

投稿: 樅の木 | 2009年2月23日 (月) 20時57分

樅様、お久しぶりです、相変わらずいい味だしてる~
いろいろ面白かったのですが、スピードをコントロールできるとはさすがドイツ仕込み。

私は壁にガリガリとこすり(もちろんあくまで私が悪い→運転下手→車嫌い→鉄道のほうがまだ楽)こりゃひどいわドア打ち直し○○万(いやなことはすぐ失念)→いやいいですもう表面塗るだけでいいから→見積もり一万円くらいに激減。ラッキー!(なのか?)

ちなみにワンコインのコミュニティーバスは私の地元にもあり、サザンの曲のオルゴールみたいなバージョンを鳴らしながら走ります(C調言葉にだまされ♪とか)土地柄を出そうとみな懸命ですね。

投稿: spatz | 2009年2月23日 (月) 22時13分

spatzさん♪

スピードコントロールは、少し意識すれば誰でもできると思いますよ。

車こすったんですか? 少し前、こする鴨保健ってのがありましたね。いえいえい、板金は高いんですよ。そして、時間もかかるし。安く上げようと思えば、リサイクルパーツ(廃車から調達)が出てくるまで待つという手もありますが、いっそう時間がかかります。

わが地元のバスのBGM何かあったかな?黄桜のCMソングとか? 違うな~

投稿: 樅の木 | 2009年2月24日 (火) 00時37分

おひさしぶりです♪
私もドイツではガンガン歩いたほうですが、今はもうだめです。それに都会を歩くと人や車が多くて気持ち悪くなりますし。でも樅の木さんのはハンパじゃありませんね!お散歩復活なされるといいですね。うちのほうのコミュニティバスは¥210、ふざけるな~といいたいです。

投稿: あむ | 2009年4月13日 (月) 15時26分

あむさん♪

コミュニティバス210円は酷いですね。特に下2桁の10円がさもしい。外税かorz

小役人を締め上げたら、もっとお金は捻出できるはずですが、締め上げる方も小役人だからどうしようもないですかな?

車が帰ってきてから、車が嫉妬するのであまり歩いていません。 ^^;

投稿: 樅の木 | 2009年4月13日 (月) 21時22分

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