« 【Erdbeben 2】 地震2 | トップページ | 【Simulant】 仮病を使う男 »

2011年3月24日 (木)

【Benennung】 命名

Benennung (

ベネンヌング)():命名 …… 名前を付けること。今回は地震および災害の命名について書いてみた。名前の付け方など、本来いちばんどうでも良いことなのだが、どうでも良くないことを書くには、気分も見識も相応しいところにないのだ。

**********

 今回の地震は、わたしの個人史の中でも最大の災害だった。阪神・淡路大震災は実家が少々被災したが、自分自身はドイツにいたので、共に体験したという感覚にはどうしてもなれない。

 さて、まず地震の名称について。こんなもの本当はいちばんどうでも良いことなのだが……

 4行前に阪神・淡路大震災と書いたが、その正式な名称・呼称について、Wikipediaに以下のように記載されている:

阪神・淡路大震災(はんしん・あわじだいしんさい)は、平成7年(1995年)117日(火)に発生した大規模地震災害。地震発生時は気象庁が「兵庫県南部地震」と命名。その後政府(内閣府)が復旧・復興施策の統一名として「阪神・淡路大震災」と呼称。平成7214日に閣議口頭了解した。

 気象庁が命名したのは地震である。閣議で決定されたのは災害の名称だ。確か、最初は一般的に阪神大震災などと言われ始め、それから「淡路島もめっちゃ被災しとるのに、なんで阪神だけやねん?」と非難の声も上がっていた記憶がある。しかし地震の名称である「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」というのはいかにも響きが堅苦しくて、すぐには口から出て来ない感じがある。一般の感覚から言うと災害名である阪神・淡路大震災が、もっとも普及された呼称に思えるのだが、もう一度、Wikipediaから引用する:

1

17日の災害発生当時、気象庁は命名規定[4]に基づき、地震を「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」(The South Hyogo prefecture Earthquake in 1995)と命名。

しかし、気象庁による正式名称に先立って毎日新聞が「阪神大震災」と呼び始め、他の報道機関の中にもこれに追随する動きが出始めた一方、朝日新聞や日刊スポーツでは「関西大震災」。読売テレビでは「関西大地震」と呼称していたこともあり、様々な呼び名が入り混じっていた。

その後、政府が、今回の災害の規模が大きい事に加えて今後の復旧に統一的な名称が必要であるという観点から、淡路島地区の被害も大きかったことにより、「関東大震災」に準え、災害名を阪神・淡路大震災」と呼称する事が214日の閣議によって口頭了解された。224日には、5年間の時限立法として「阪神・淡路大震災復興の基本方針及び組織に関する法律(平成7年法律第12号)」が制定(即日施行)された。この時から「阪神・淡路大震災」と呼ばれるようになり、この名称が現在でも使用されている。

この名称については、「阪神」にも「淡路」にも該当しない明石市などから、「大阪市と神戸市および中間地域」「両市を含まない中間地域」いずれの意味においても「阪神」という言葉は被害の実態に即していないとの批判もある(特に前者の意味でとらえるなら、被害が軽微であった大阪を示す阪の字が名称全体の先頭に来ている)。

 なるほど、明石あたりから見れば「ふざけんな」と言うところなのか。災害の名称なのに被害の実態に即していないということだ。やはり気象庁の命名した地震名「兵庫県南部地震」の方が災害名としてもまだ妥当だと言うことになるか。

 気象庁に地震の命名規定というものがあるというのも初めて知った。これは命名の仕方ではなく、“100kmよりも浅い直下型・M7.0以上、同じく海洋型・M7.5以上・全壊100棟程度以上”などの「こう言うときには地震に名前を付ける」と言う規定のことだ。

 さて、重複するが、注意するべきなのは、「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」は「地震の名称」であり、「阪神・淡路大震災」は「災害の名称」であると言うことだ。一般には、地震の名称と災害の名称とを区別するという感覚はないと思う。しかし、実際にはいわゆる「あの地震」にはこのように2つの正式名称が付いているのである。

 さて、今回の大地震(災害名)にも数種類の名称が使われている。

 気象庁の行った地震の命名は「東北地方太平洋沖地震」と言う。相変わらず堅苦しい。そして災害名称として、東日本大震災、東日本大地震、東北・関東大震災、東北・関東大地震などの呼称が使われている。これは災害名であるので終わり方は「大地震」ではなく「大震災」の方が適切なように思う。始まり方の方は、「東日本」とすると、「北海道は入れへんやろ」と言う声が上がりそうだが、漏れるよりはマシだ。「東北・関東」とする場合は、中黒「・」が大事だ。これがないと関東地方の東北部と混同する。それに最後の五文字が関東大震災となると、被害の主体が関東にあるように感じる人も出てくるだろう。そして大正12年のあの有名な災害とかぶると言うのもあまりうまくない気がする。ちなみに、関東大震災は、神奈川県相模湾北西沖80km(北緯35.1度、東経139.5度)を震源として発生したマグニチュード7.9、海溝型の大地震(関東地震)による災害である。ここでも、地震名は「関東地震」であり、災害名が「関東大震災」なのだと読みとれる。

 わたしは最初、今回の地震は「東北大震災」ぐらいに落ち着くのではないかと感じていたのだが、思った以上に茨城県の被害も大きい。茨城県を除外するわけにはいかないだろう。

 この311日の初アタック以降、太平洋プレートと北アメリカプレートとの境界線地帯(三陸沖、宮城沖、福島沖、茨城沖、千葉東方沖など)はもとより、長野県北部、新潟県中越、静岡東部などでも大きな地震が起こっていることも考え合わせれば、東日本と大きく括るのが妥当なように思う。

 東京など首都圏は被害がまだ小さいと言われるが、浦安ほかの地域の液状化現象も深刻だ。23区内でも足立区、荒川区などは計画停電の対象に入っているし、計画停電なら富士川までは東電管内だし、群馬も栃木も電気を止められている。これも地震災害の一環だと考えることができるだろう。

|

« 【Erdbeben 2】 地震2 | トップページ | 【Simulant】 仮病を使う男 »

エッセイ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは~ 茨城も相当な被害が出ていると聞いています。大丈夫でしょうか?東京はまだマシではありますが、放射性物質が水から検出されたり停電があったりと、じわじわ影響が広がってきていますよね…。何よりも、今避難所で眠れない夜を過ごしておられる方々に一刻も早く、安心して眠れる日々が戻りますように。

投稿: ありちゅん | 2011年3月24日 (木) 16時14分

ありちゅんさん♪

茨城でも、病院なんかは地獄の様相を呈しているようです。わたしの住む街はギリギリ各種災害から逃れたという感じですが、それでも500件以上の家屋被害や、300件近いインフラやブロック塀などの被害があるようです。福島から避難の方々が市内2箇所に移ってきていらっしゃいます。本当に、国難という言葉が現実味を帯びてきています。でも、こういうことの後にはきっと良いことがあるでしょう。

投稿: 樅の木 | 2011年3月24日 (木) 19時19分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【Benennung】 命名:

« 【Erdbeben 2】 地震2 | トップページ | 【Simulant】 仮病を使う男 »