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2011年4月26日 (火)

【Heimkehr】 帰郷

Heimkehr (ハイムケーア)():帰郷 …… Heimは家、家庭(engl. homekehrは帰ることを示す。これがHeimkehrではなくHeimkehrerとなると、全く別の意味合いになるがここでは置いておく。

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インターネット接続をWiMAXに変更した。とは言え、今まで使っていたメールアドレスはそのまま残る。WiMAXに変更したのは、これから所在が転々とする環境で、プライベートの用を足しながら仕事もするということになるので、仕事上空白を作ることのできないネット接続を確立するために、無線接続を採用したという次第。すなわち、茨城県南から生まれ故郷の兵庫県に引っ越すことになった。

このタイミングで関西に帰郷するというと、放射線逃亡の嫌疑がかけられそうだが、そうではない。母の容態がいよいよおもわしくなくなりそうで、父ひとりでは対応できなくなることが予想されるという、極めて個人的な事情である。いや、別に放射線が好きというわけではないけれど ^^; 仕事やプライベートのさまざまな事柄が絡んで、なかなかここ数年の懸案事項であった帰郷が叶わなかった。ここで、背中を押されるかのように母が再入院した。

先日、母の見舞いも兼ねて帰阪した。二世帯住むのは困難な実家の近くに家を借りた。二世帯住める豪邸を建て、家にお抱えの医師および看護士/介護士、それから執事を常駐させるには、「少々」先立つものが不足した。

わが故郷の尼崎市は、関東で例えるなら川崎市のような立地である。梅田から最寄り駅まで10分だ。現在、上野から快速で1時間という僻地(何しろ河童がいる)に生息しているのと比べると、驚くほどの市街地生活になるが、それは単に地図上の話で、移ってみれば大差ないと思う。

わたしは大学を出るまではずっと尼崎の自宅に根を生やして生きていた。それから新卒で就職した会社で西日本各地へのハンパない出張暮らしが始まり、事実上家を出たと言える。それから30余年(うげっ)。わが故郷も変わったものだ。何よりも、わたしが通った高校が生徒数の減少によって合併廃校となることが、近頃最大の変化だろうか。市立尼崎東高校というのだが、わたしはその11期生だった(と思う)。二棟の校舎を二本の渡り廊下が繋いだ四角形の中には中庭があり、その中には丸い池があって鯉が300匹ぐらい泳いでいた。鯉を釣るような不心得者はいなかった(と思う)。多分、鯉の味に癖があるからだろう。わが母校は、不思議と、生徒が賢いと言うことでは有名にならなかったが、鯉が見事だということでは可成り有名だった。

その母校も廃校になる。やんぬるかな。先日、母校見納め同窓会なるものが企画されて、わたしにも連絡が入ったのだが、茨城県南から参加することはできなかった。しかし、不動産屋の車で物件を見て回る時、母校脇の藻川の堤防(部活でしばしば走った)から母校の内部がよく見えた。あそこにはもう生徒は通っていないのだと思うと、なんとも切ないものが湧き上がる。わたしの引っ越し先は母校から直線距離で1km以内のところになる。

最寄り駅の本屋で、万城目学の「プリンセス・トヨトミ」の文庫本を買った(昔、よく文庫本の子音B1番目のやつを省略してしゃべって怒られた)。わたしはこれでも関西人の端くれであるから、この辺のタイトルを見たら反応するしかない。早速読んだ。万城目学の作品を読むのは初めてだが、前から「オモロそうな奴っちゃ」とは思っていたのだ。528日からロードショーだと言う。どんな映画になっているのだろうか。

その時わたしはもう「あっち」の土を踏んでいる。「あっち」が「こっち」になる日は近い。

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コメント

関西に戻られるんですね。
事情が事情なので、ご心境は複雑だろうとお察しします。
つんきちは、何度もホームシックになって大阪に戻りかけましたが、なんとか今のところで生きてます。
たまの帰省時、淀川を渡ると涙が出そうになります。大阪に帰る時も、今住んでるところに戻る時も。
あんなバッチイ川やのに、やっぱ慣れ親しんだ水なんでしょうね。

投稿: つんきち | 2011年4月26日 (火) 19時33分

つんきちさん♪
淀川も汚い水でしたが、神崎川とか庄下川とかハンパやなかったですね。我が家からいちばん近い藻川ゆうのも、えらい汚かったのですが、最近はどの川も綺麗になったらしいですね。
そこそこ大人になるまで住んでいた街ですが、記憶に残る風景は皆子供の目の高さのものばかりです^^

投稿: 樅の木 | 2011年4月26日 (火) 20時24分

樅の木さん、Heimkehrerにウケました~^^; 帰郷って言葉、ドイツ語でも日本語でも、懐かしさと同時に、なんともいえない寂しさも伴う、様々な意味を含んだ言葉ですよね。長い長い年月を経た何かが。私も寂しいですが、またネット内でお声を聞かせてくださいませ。

投稿: ありちゅん | 2011年4月27日 (水) 09時10分

ありちゅんさん♪
Heimkehrというドイツ語を初めて認識したのは、確か "Fridolins Heimkehr" だったか "Heimkehr von Fridolin" だったか、そんな題名の映画でした。ドイツのTVで観たのですが、ドイツ映画だったのかな? 80年代の話なので記憶もあやふやです。Heimkehrと言う言葉が印象に残りました。これがHeimじゃなくてHausなんとかと言う言葉だったらそれほど印象に残ったかどうか?

投稿: 樅の木 | 2011年4月27日 (水) 14時34分

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