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2015年5月 8日 (金)

【Konkurrenzangebot】 相見積

Konkurrenzangebot(コンクーアレンツアンゲボート)(中):相見積 …… これは若干意訳なのだが、要するに競争するためのオファー、普通は競争価格ということだ。言葉の意味はどうであれ、本来「翻訳」という業務を発注するに際し「相見積」を取ろうとするのは、きわめて失礼で不明な行為である。もっと言えば、納入者に対し相見積を求めるのが失礼であるとも言えるか。


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ガイアの夜明けの再放送を見た。ホンダジェットの特集で、完成品メーカーの話ばかりではなく、部品メーカーの努力についても触れられていた。大きくスポットが当てられたのは、飛行機の脚の部品を繋ぐピンだった。ホンダに脚を納入する日本の大手メーカーが、さらに石川県の町工場にそのピンを発注している。外国製の同じ部品の場合、加工が粗く実用に耐えないものがあったことも紹介された。そして、やはり日本の町工場にということになった経緯が簡潔に述べられていた。
番組ではそのピンにメッキを施す会社の努力が詳しく取り上げられていた。最終的にこれで行こうというレベルのものが完成したところで、「脚」メーカーの担当者が「やはりここは日本の町工場の実力が~」と、品質を求めて国産品の部品を発注したのだということが酌み取れるコメントがあった。この番組では値段については触れられなかったようだが、割高になっていることは間違いなかろう。
この部品の発注で、相見積があったかどうかにも触れられていないが、番組を観て感じたところは、これはそのような値段の叩き合いに絡んでくるようなレベルの話ではなかったと筈だということだ。しかし、町工場の現実というものは甘くないと聞く。値段の叩き合いも熾烈なようだ。そして翻訳業界にも相見積というものが横行している。
相見積というのは同じ成果物が得られるということを前提としている筈だが、翻訳の場合これは100%無理である。違う人間が翻訳して同じ成果物ができるはずがない。同じレベルの、ということならまだ理屈は通るかも知れないが、誰もが得たいと願っている「良い翻訳成果物」を提供してくれるような翻訳者は、すでに客が付いているであろうから、相見積には応じないか、あるいは義理もあるし無視もできないという場合、見積は出しても(依頼者から見て)競争する気のないような値段の見積しか出てこないはずだと思う。
相見積というのはソースクライアントが取次に対して持ちかけるものと認識しているが、翻訳を相見積にかけるというのは不見識の極みというものだ。要するに「いちばん安いところと取引をします」と言っているわけだが、その裏には「翻訳なんて、言葉入れ替えるだけなんだから、誰がやっても同じだろ」というような不見識が見え隠れして(ただの考え過ぎなら良いが)嘆かわしい。値段を叩けばそれなりの成果物しか得られないということを発注者は覚悟しておくべきだろう。

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